異文化コミュニケーション

日タイ交流大使(自称)

【保毛尾田保毛男騒動】日本でLGBTコミュニティが育たない理由

f:id:llcpastel:20180126234437j:plainフジテレビの番組「とんねるずのみなさんのおかでした」の30周年記念回で登場した、

石橋貴明が扮する保毛尾田保毛男というキャラクターについて今大きな議論が巻き起こっている。

9月28日に放送された同番組に対してLGBTコミュニティから「ゲイを笑いの対象として差別を助長している」という意のと抗議声明が発表された。

同社の社長が謝罪するという形で幕引きかと思われたが、これに関連して芸人のウーマンラッシュアワーの村本大輔氏がツイッター上で言及したことにより炎上している。

 

村本氏の発言

ざっと一連の流れを読んだが、杉山文野さんというクリエイターの方がトランスジェンダーで苦しんだ過去をこの保毛尾田保毛男騒動をきっかけに書いた記事に対して村本さんがコメントをしたのが事の発端。

note.mu

村本氏のコメントをまとめると

  • 保毛尾田保毛男に関してはマイノリティを笑っているのではなく石橋貴明さんのネタとしての笑い
  • LGBT以外に差別はあるはずなのにそこだけ声を大にして問題視するのはおかしい
  • 腫れ物に触るように接するよりは笑いにしたほうが問題提起になる

 

差別は一気になくならない

今回の村上氏のように過激な発言で注目を集める、またはデモを行うなど表現の方法はあるにしても、こうして問題が社会に表面化して現れることはすごく良いことだと思います。

村本氏が言うように学歴や見た目、家庭環境など様々な差別が存在する中でLGBTのみがこうして「かわいそう!」という声が大きくなるのはおかしいという不平等さや矛盾を含んでいるのは確かにそう。

もちろん、そういった差別すべてを一気に排除できるならそれが理想だが、現実は決してそうはならない。

しかし、自由や平等は戦わなければ与えられるものではない。

こうやってLGBTの件についてだけでも社会の中で問題視する声が上がっているということは、LGBTコミュニティやそれに賛同する人たちが必死に戦っている、戦った結果だ。

バンコクやカリフォルニア州はLGBTに関しては最もLGBTに関して今では先進的な都市だけど、こういった戦いのプロセスを過去に経験しているし、今でも完全になくなっているわけではない。

未だ戦いは続いている。

 

日本でLGBTが育たない理由

問題が表面化することはいいことだけれども、やっぱりテレビでLGBTネタで笑いをとるのはモラルがなさすぎると思う。

村本氏のように芸人の立場であれば、反論したくなるのもわかるが、これだけ世界、もちろん日本でも注視されているLGBTを2017年の今、テレビでネタにするということは日本におけるこの問題の根深さを感じている。

「一度レールを外れると終わり」、「出る杭は打たれる」といわれるような社会、そういった感覚を持っている社会だからこそLGBT問題がいつまでたっても解決に向かってないのではないか。

アメリカの大学では必須科目に性教育があり、16週間x2時間きっちり性について様々なことを学んでLGBTについて正しい知識を身に着けることができた。

例えば、LGBTになるのは”ほとんどの場合、選択ではなくその人の性質である”ことや、”LGBTはマイノリティといっても7%程度どのコミュニティにも存在する”ことなど、時にはゲストスピーカーに来てもらい体験談や苦しかった経験を聞くことなど。

日本の学校教育ではまだまだアンタッチャブルになっていると感じている。

問題を考え始めるにも、そういった基礎的な知識や経験が育たないと根本的には解決に向かわないのではないかと思う。

村本氏の発言は理想論ではあるけれども、現実とはギャップがあり、こういった背景を考えさせられました。