異文化コミュニケーション

日タイ交流大使(自称)

【台湾熱その2】豚的に、生のみに味も無かれ

f:id:llcpastel:20180123041054j:plain

チャン・ツィー(愛称)に連れられて、外界に一歩出るとそこはお祭りのような活気に溢れていた。

複雑に入り組んだ路地に入るとびっしり屋台や店が軒を連ねている。

漢字だけで表記される料理名を予想しながら、忙しなく狭い道からあふれ出てくる2人乗りの原チャリをよけながら歩く。

最初は怖くて道なんか渡れなかったが、「痛みは最高の快感」というM的思考を持つことによって恐怖を中和した。

そうしなければこんな原チャリだらけの道は歩けない。

ガイドブックには年配者は日本語を、若者は英語を喋ると書いてあった。

だが誰に何を喋り掛けてもただ固まるだけ。

日本語だって英語だって通じないじゃないか。

いや、ちょっとシャイなのかな。確かに英会話スクールで英語でスピーチさせられたら恥ずかしいもんな。そんなシャイな台湾人とのコミュニケーションは全く取れず結局チャンに全部代弁してもらっている。

チャン・ツィーはアメリカの大学で出会った僕のガールフレンドで今は台湾の大学生だ。ガイドブックに載っていないおいしい店からくっそまずい屋台まで案内してくれる。

台湾といえば小龍包で有名な鼎泰豊などの超有名店もあるが僕は屋台やローカル色の強いお店の方が好きだ。

一般のレストランや、屋台だったら一食200円から400円程度でお腹いっぱいになる。台湾旅行は夜市をブラブラするのが醍醐味だ。

今朝、一人で入ったパン屋では小さなパン2個を購入して200台湾ドル(約600円)を請求された。どう考えても高すぎだ。

そう伝えると、ぼったくり店員は逆ギレして結局50台湾ドル(約150円)になった。

店を出るとき何か中国語で言っていた。罵倒していたのだろう。後々、和訳してその乱暴な言葉をかみしめたいと思う。肝心の味は、どちらかというと嫌いだった。

麺線いう豚の小腸とトロトロのスープに入った麺は絶品だった。

値段も100円程度で安かった、ただ街中で椅子もテーブルもない場所で野良犬の如く食べさせられ、大勢の人の視線を感じて僕の足は震えていた。

台湾といえば包(肉まんみたいなやつ)も見逃せない。お気に入りは野菜の入った包だ。

もちもちの白い生地は餃子のようにカリッと焼いてから水を入れて蒸す。甘辛の醤油ソースをつけて食べるとザーサイ的な野菜とマッチしてうまい。

熱々の包にかぶりつくと上あごを火傷してジンジンするが生きている実感として受け取った。1つ約30円で生きる実感も味わえる。

ボバ、タピオカといえば台湾の代表的な飲み物だがこれからの時代はアロエだ。さっぱりして、果肉の食感がたまらない。

値段も大体100円くらい。勢いよくアロエがストローから飛び出してきて窒息しそうになるスリルも嫌いじゃない。

異国というものは時に生の実感を教えてくれる。言葉が通じない、原チャリ地獄に陥るなんてのはザラだ。

意味も分からなく逆ギレされ、信号なんてものは役に立たないただのネオンだったりもする。

あのマルコも言った通り「飛ばない豚はただの豚」の理論で説くと、何のアドベンチャーも無く与えられるように飯を食うやつはただの豚だ!ということだ。ある程度の痛みを覚悟してそれを楽しむぐらいの気持ちでないとやっていけないだろう。

そうしてたどり着くローカルグルメの味は格別にうまいはず。

夜市の帰り道、そんなことを考えながら歩いているとバイクが僕の肘をかすめて行った。僕はごくりと生唾をのんだ・・・。